■子供たちにとって一番楽しいのは『ゲーム』
サッカーは考えるスポーツです。
ゲームが始ると選手たちは、自分で考えて、自分で判断し、それを行動=プレーで表してみる。
実はそれが子供達にとっては一番うれしいこと。
そのプレーが褒められれば、もっともっとうれしいことになり更に自信がつく。
コーチやレフェリー、応援する保護者は、子供たちのために楽しいサッカーの場を用意しましょう。
どんなに失敗しても、何度でも何度でも挑戦する強い心を育てたいものです。
■コーチの心得
指導者の役割は子供達にサッカーの楽しみを伝え、子供たち自身で判断し、解決する方法を身に着けさせること。
そして、思い通りに表現できるように技術を身に着けさせることです。
子供達をコマのように動かしてはならない。
子供達のプレーを限定するようなサイドコーチングはしてはならない。
これらのような指導をしていると、子供達はベンチの声なしでは動けない、自分で考えないプレーヤーになってしまいます。
子供たちの自発的なトライを尊重し『トライ&エラー』から学ばせること。
それから、次はもっとうまくいくように手助けをしてあげること。
決して大きな声で怒鳴るようなことはしてはいけません。
子供のレベルで答えられないようなことを言って追いつめてるような質問や指導をしてはいけません。
あくまでも辛抱強く、少しでも良いところや個性を見出し、誉めてあげるよう努めましょう。
叱ったり、教育的なことをするのではなく、“コーチング=導く”ことに専念してください。
■レフェリーの心得
ゲームがうまく進行するよう努めるのが審判の役目。
転んだり、ぶつかったり、失敗したりするのは付きもの。
お互いが安心してプレーできるようにし、子供たちの良いプレーを引き出せるようにコントロールすることも大切です。
子供達一人一人を選手として尊重し、それによって良いゲームが繰り広げられ、その試合を通じてみんなが成長していけることは何よりも素晴らしいことです。
全てがうまくいくわけではありませんが、子供たちのボールを奪い合う強い意思を感じ取り、それを尊重しましょう。
ファウルは取り締まるのではなく、それがいけないことだということを教えてあげましょう。
■保護者の心得
子供達にとって一番大切なサポーターでもある保護者がいないと、子供たちのサッカーは成り立たないといっても過言ではありません。
保護者の前向きな応援があってこそ子供達は成長します。
ゲームはベンチの反対側より少し離れたところから応援しましょう。
うまくいっても、いかなくても、子供たちのトライや夢中になっている姿を励ましてあげてください。
相手とぶつかってもわざとではありません。
サッカーに敵はいません。
共にサッカーを楽しむ大切な仲間です。
ゲーム中の判定は審判に任せましょう。
審判は公平にゲームが成り立つよう一生懸命コントロールしています。
そして、コーチも子供達を信じてゲームに臨んでいます。
子供達も審判もコーチも、そして一番のサポーターの保護者もみんな一生懸命です!
子供達は日々成長しています。
サッカーはピッチに出たら自分で判断して行動していかなくてはなりません。
子供たちの自立を促すよう私達保護者が理解し、目の前のプレーや結果に一喜一憂することなく、心穏やかに長い目で見守ってあげましょう。
目指せ!ベストサポーター!
■クラブが円滑に運営される為の役員について
FCアローズでは保護者の方々にあえて役員を設けております。
正直なところ、小学校の内くらいしか子供と一緒になって何かをやるといった機会は無いと言っても言い過ぎではないと思います。
確かに、中学、高校になっても親子で同じ目的や目標に対して取り組めることはありますが、果たしてこの時期と同じように関わることは出来るでしょうか。
同じ土の味、同じ空気の香り、同じ悔しさ、同じ喜び、そして共に闘った感動を子供と一体となって味わえるのって、やっぱりこの時期しかないと思います。
卒業していった選手の保護者の方々もみんな口を揃えてそんなことを言います。
何よりわが子と同時に卒業していく時の達成感と充実感は何とも言えない感動が待っています。
これは、やった人にしか分かりませんが、親子のかけがえのない素敵な思い出となることは間違いありません。
もちろんどうしても仕事で当番が出来ないという方もたくさんいらっしゃいます。
FCアローズではそういった方々には決して役員を強要しませんが、なるべく公平に携われるように配慮しています。
コーチ陣も保護者も子供たちのサッカーの上達とその喜びの為にお互いに助け合って頑張っています。
小学校のうちにしか出来ないこと。
大人も子供も共に思いきり楽しみましょう(o^▽^o)ノ
■真の『勝利』とは
一つのボールをチームメイトと共に一つのゴールへと運ぶ。
しかしそこにたどり着くまでには様々なタイプの相手やたくさんの障害が待ち受けており、決して自分一人が思い描くようなゴール像のようにはいきません。
まさにフィールドというのは社会の縮図のようなものです。
味方を信じてパスをつなぎ、または自分自身でボールを運び、仲間達と様々なアイデアと想像力をつなぎ合わせ、そうやって定められたゴールという目標へと向かっていきます。
しかし、そこに求められていくものは日々の技術や体力の向上を目指す取組みとチャレンジ&エラーから学ぶ姿勢、知識やメンタルを磨き続ける努力を継続していくということです。フィールドの中も外も、これから出ていく社会では常に判断力とそれを実現するための技術力や知識力、そして実行力が求められます。もちろんプロの世界では更にはるか高いレベルを要求され、それを確実に『結果』として残していかなければなりません。
サッカーをやるうえで目の前の試合に勝つことはもちろん大切な目標であるべきです。
将来はプロのサッカー選手を目指すということが一番の目標であることもとても大切です。
しかし、一番大切にしなくてはならない目標は、こうした日々の努力が礎となって将来子供達が自分自身の力で何かしらの成功を掴む時であると考えます。
その時こそが子供にとっても親にとっても本当の『勝利』であることを信じたいものです。
いつしか自分の目標にたどり着いた時、『大切なことはサッカーから教わった』と胸を張って言ってもらえたら嬉しく思います。